March 26, 2013

J-WAVE「THE KINGS PLACE」LIVE vol.2 @ 新木場STUDIO COAST

 KPナビゲーターが集まってのライブ第二弾。COAST好きだ。

■androp
 初見。あくまでも個人的に、プラスチックみたいだと思った。予め用意された台本に則って進行する、額縁の向こうの劇のような。フロアで跳ねている人達にはきっと全然違う風に受け取られているんだろう。という意味で新鮮だった。


■People In The Box
 照井さんを加えたAM編成。4人では今までで一番大きなハコ? とはいえ、配置もメンバー間の距離も変わりなし。違ったのは、客層と、照明がより映えていたことと、ドラムセットが(多分転換の都合で)高さ50cmくらいの台に乗せられていたこと。
 何よりも、山口大吾のうつくしさ! これに尽きた。散々書いているし、ライブの度に思っているけれど、改めてはっとした。生命そのもの。しなやかさで躍動感溢れるドラミングに両性併せ持つ音。比類なきアーティスト。ピープル以外にも、もっと色々な人とシチュエーションで観てみたい。
 客層がいかにも邦楽ロック的で新鮮。一曲目「旧市街」のイントロから最前辺りの一部でいくつも腕が上がっていて、この人達はどうなるのかと眺めていたら、時々棒立ちになりつつも基本的にサビでは腕を上げて乗り続けていた。バンドへの親愛の意思表示なんだろうと思うといとおしい。《空をかえせ》デモのようだった。
 攻めの6曲。「ニムロッド」締めで波多野さんがドラムの台に乗って、一拍ブレイクの後にダイゴマンと音を放つ、その光景が本当にきれいだった。締め方にバリエーションがあると良いなといつも思うけれど、時々こういう瞬間が見られるのは嬉しい。
 ダイゴマンMC、客のノリの良さがうまく作用して、一際輝いていた。楽しかった!

●1. 旧市街 2. 球体 3. ダンス、ダンス、ダンス 4. 市民 5. 完璧な庭 6. ニムロッド


■クリープハイプ
 やっぱりボーカルが素晴らしい。生まれたばかりのみどり児のような、人に訴えて惹き寄せる声。苦しみにも悲しみにも喜びにも嘘がなくて、直球でぐさぐさ刺さる。かと思えば演じ方も巧い。演じる=嘘ではなく、本当を伝えるための演技なのだろうとこの人については思う。何かの曲の最後、音が徐々にディミニュエンドしていって遂に途切れた時、ちいさく「ありがと」と呟いたのには痺れた。やるな。
 バンドの演奏がそのボーカルから剥がれていないのはきっとすごいことなんだろう。巻き上がる風に自ら乗って音が舞い踊るイメージ。風が進み続けるのを後押ししたりもするし、時にボーカルを包む緩衝材のようでもある。
 結構好きなんだけど、どう聴くべきかまだ解っていない。ダイバー多いから前方は厳しいし、ワンマンもためらわれる。またいつかの対バンを楽しみにしていようかな。


■Nothing's Carved In Stone
 3度目のナッシングス、今日が一番楽しかった! こうして数組の対バンで聴くと彼らの音の重厚さが際立つ。ボーカルのMCが正直合わないと思っていたけど、今日は少しやさしく感じたり。耳馴染みのある曲が少しずつ増えてきたり。
 Everything's carved in our memory! と言い切るにはあまりにも記憶力が頼りないけれど、そう思いたいくらい楽しいライブだった。また、きっと。

No comments

Post a Comment

© nmnmdr blog.
Maira Gall