October 14, 2012

ART-SCHOOL「BABY ACID BABY」TOUR 2012 @ 金沢AZ

 ARTの新譜ツアーにピープルがジョイント。
 ずっと来たかった金沢、観光して(21世紀美術館! 泉鏡花記念館!)ライブ観られてすごく楽しかった。昼間遊び過ぎてART終盤で体力が尽きかける始末。きっとまた。


▲ペットボトル、AZの粋な計らい!

■People In The Box
 波多野さんのギターが変わっていた! きっとこれなんだろう。素人が開き直って勝手なことを書くと、栗の渋皮煮みたいだと思った。ブランデーの深く染みてる渋さを基調にしつつ、全体に甘みが残っていて豊か(秋のせいにしておく。とても好きな甘味)。今の位置から少し先にある、けれどそのことで進む道を示してくれそうな、良い予感のする音。しばらくはギターが楽しみになりそう。バンドに馴染む過程を見ていたい。
 「球体」聴けば聴くほど良い曲! 暗めの黄緑色の照明。輪唱がダイゴマンから福井さんにチェンジ。人が密集するライブハウスで聴いていると球充填問題を連想する。ピープルの音が充填された球体達の隙間に満ちていくイメージ。
 ギターばかり気になっていたけれど、久々に近くで見たダイゴマンの演奏はやっぱりしなやかで力強くてうつくしい。「金曜日 / 集中治療室」嬉しかった! ホイッスル! 残響祭とは違って、テンション上がる曲に戻っていた。全曲演奏は特別。
 もうひとつ新曲、初めて聴いた。《ある日君は動くのをやめた》で始まる物語調の詞。新譜は物語が主張に消されていくのかと勝手に危惧していたから安心する。ボーカルに挟まるシンバルの音が妙にツボ。また好きな音が増えてしまった。しかも間奏3人ともやたら格好良い。新譜好きかもしれない、どうしよう。
 ラジオで声にエコーかけることを学んだダイゴマン、いつものMCがレベルアップ。「『Cut Two』買った人手挙げてー、少なっ!(なっ!(なっ!(なっ!)」普通にウケていた。エコーの魔力!
 「ニムロッド」→「旧市街」、最早定番の流れで締め。終盤はギターとドラムお疲れ気味だった気はする。福井さんの安定感はさすが。今更だけど旧市街の《メメント・モリ》コーラス他の音に負け気味で勿体ない。もう少し大きくても良さそう。
 ピープル久しぶりに観たという人が「球体格好良かった!」って言ってくれて嬉しかった。そうそう、すごく格好良いアンサンブルなんだ。対バンで見ると改めてそう思う。金沢で観られて本当に良かった。楽しい時間をありがとう。

●セットリスト
1. 沈黙 2. 笛吹き男 3. レテビーチ 4. 球体 5. 新曲(ある日君は) 6. 金曜日 / 集中治療室 7. ニムロッド 8. 旧市街


■ART-SCHOOL
 初見。ロック然としていた。演奏格好良かった。一方で、真面目にロックしている様は不器用に映る。後ろに向かって全力疾走しているような。心配になる突き進み方。
 有名どころで「左ききのキキ」「MISS WORLD」は知っていて、さすが格好良かった。だけど本編最後の曲がとても気になった。繰り返される《光のほうへ》は祈りにも叫びにも似ていた。多分引きずられてはいけないのに覗き込みたくなる、その感覚を久々に思い出す。曲名は「We're So Beautiful」というのだと教えてもらって鳥肌。
 そんな不安定な心持ちにさせる曲や詞に中尾さんの逞しいベースはアンバランスで、逆に似合う。珍しく俯瞰的なギタリストを見たと思った戸高さんは、途中束ねていた髪を解いた途端に主張が強くなって唖然。あの髪ゴム何か封印してたんだろうか。
 ARTにはARTの色があるんだって当たり前のことを感じた。それでも、戸高さんのギターは五十嵐みたいだって時々思ったり、犬が吠えるの光とはまた違うとか、五十嵐何してるんだろうとか、散々に勝手なことを考えていた。もう少し距離を置きたい。

 木下さんがちょうど誕生日らしく、MCでアピールしていた。祝われたい人なのか。
 アンコールで、戸高さんのギターに誘われて会場が歌う。ハッピバースデーディアリッキー、ハッピバースデートゥユー♪
 歌い終わったタイミングでピープルの3人登場。波多野さんがケーキ渡してハグした、らしい。なぜか見逃した。気付いたら皆すごい笑顔だった。おめでとう、ほんとハッピーであればいい。光のなかにいられるといい。

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Maira Gall