December 13, 2012

実施中!!!第一回胞子拡散祭 @ 渋谷CLUB QUATTRO

 胞子まみれの体のレントゲン図 2/2!!!

■松本素生とOKEGAWA'S(GOING UNDER GROUND)
 初見。懐の広い、優しいバンド。俯いた顔を覗き込んで前を向かせてくれるような。むしろgoing over the rainbowなテンション。松本さん登場した時点で安心できる人だなって直観があり、その通りの場になった。ライブで、しかも初見では珍しい感覚。
 ピープル好きだって話が嬉しい。元々松本さんソロで出演予定→メンバーに話す→メンバー「ピープル好きだから観に行く!」「俺も!」→だったらバンドで出演しよう!となったとか。素敵。
 長いキャリアの賜物か、安定感ある演奏。メロディーをシンガロングさせて客を巻き込んでいく手並みは鮮やか。そこに嫌味や外連味が少しもないから寄り掛かれる。新鮮な出会いが嬉しく、とても楽しいひと時だった。

■People In The Box
 何度も言ってる気がするけれど、広い舞台で大勢の観客を前に演奏するピープルが好きだ。かけがえのない、とても美しい光景。何だろう。沢山の人に受け入れられていることが実感できて嬉しいのかな。他にはない感覚。
 対バンツアーセミファイナル、すばらしかった。特にボーカル。「時計回りの人々」「サイレン」「月曜日消失」今日心を掴まれた曲はみんな、ボーカルの訴えが強く響いた。体調は万全ではなさそうだったけれど、気力で高音を出しているように感じた。その気迫に打たれる。ニムロッド辺りから(ということは多分3.11以後)、「透明感のある少年声」に明らかな気迫が加わり出した気がしていて、それはベースのアグレッシブさと互いに呼応しているようで、バンドの面白い変化のひとつだと感じる。
 ギターはジャガーさんに戻って若い音が鳴っていた。今日は初期曲が多いからよく嵌っていた。《不服だ 死を叫ぼう》から《メメント モリ》を経て《きみの孤独が 世界を救うかもしれない》、同じ日に全部聴けて感慨深い。予定外で急遽演奏してくれたダブルアンコール「ダンス、ダンス、ダンス」これ以上ない選曲だったと思う。そして今後のピープルが本当に楽しみ。

 GOING松本さん「ピープルを聴きに来るお客さんは素晴らしい」を受けて波多野さん「あれを聞いて一番嬉しかったのは僕です」、客としてはこれがまた嬉しかった。
 対バンだとピープルが「何でないか」をよく考える。ワンマンが材料を重ねていく加点式だとしたら、対バンは彫刻みたいに削って浮き彫りになっていくのが面白い。胞子拡散くん、また気が向いたら街にパンデミック起こしに来てね!
 そんな2012年ピープル納め。今年も本当に本当にありがとう。

もともと本人も不確か曖昧な内実だからなのか、音符やリズムという入れ物に入れて、それは外気から守るためなのか、はたまた鮮度を保つためなのか理由は解らないとしても、とにかく胞子のようなそれらをもってして他者に届ける。すると受け取ったその人の中で胞子が開く。開き方はその人なりの解釈によって様々。そんなイメージだ。People In The Boxの音楽によく似ていると個人的には思っています。
- MMMatsumoto「愛すべき開かれない音楽家たちへ」(MARQUEE Vol. 88, 9 Dec 2011)より


●セットリスト
01. ニムロッド
02. アメリカ
03. 火曜日 / 空室
04. みんな春を売った
05. 時計回りの人々
06. 球体
07. サイレン
08. 月曜日消失
09. 市民
10. スルツェイ
11. 鍵盤のない、

EN.
01. 東京
02. 旧市街

EN-2.
ダンス、ダンス、ダンス

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Maira Gall