March 3, 2012

ent "Entish TOUR" @ 代官山UNIT

 超満員のUNIT。開演ぎりぎりに入ったらステージほとんど見えず。生音を楽しみながらモニター観たり、時々舞台に目をやったり。
 何より、照明と映像のビジュアルエフェクトが素晴らしかった。個人的にはこれまで観たライブで一番。照明がすごい凝りようで、一曲一曲、フレーズ、音毎に丁寧に考えられていた。映像はストライプ模様が下から上へ動き続けたり、空と雲をイメージしたような抽象的な形が流れていったり、シンプルかつセンス良い。
 ソロプロジェクトent、どういう構成でライブするのかと思ったら、こんな。
 ギター&ボーカル:ent、ギター:大山純、ドラムス&マニピュレーター:菅井正剛(、映像:小嶋貴之)
 音とても良かった。打ち込みや既成の音が多く使われつつ、そこに乗る生きたギターと声は時に温かく時にエモーショナル。違和感ないバランスはさすがレコーディングエンジニア菅井さんの技か。そこにあの照明と映像! ビジュアルはサウンドを引き立て、サウンドはビジュアルを引き立てていた。完璧。完璧である。後はステージが見えれば、言うことは、ない……。

 『Entish』を基調に、『Welcome Stranger』からも沢山聴けて嬉しい。基本はentの穏やかかつ冷静なあの音源の空気そのままなんだけど、それらが立体的に広がる快感といったらない。脳に直接作用してくる音達。
 Do Not Adjust Your Set飛び抜けてエモくなっていた。ライブ映えすごい。
 「言葉で何かを伝えることはとても難しい。人によって言葉の指す意味が違うし。なんてことを思っちゃいます。笑 けど、それでもありがとうとか、好きだよとか、言葉で伝えるってことは必要なんじゃないかなあと思って。それを日本語で詞にした曲をやります」という、ソシュールもウィトゲンシュタインもとりあえずどうでもいい、みたいなMCの後にLens。きっとやってくれると思っていたし、聴きたかった曲。音源よりもっとやさしく、ずっと力強く鳴っていた。ありがとうありがとう好きです。
 アンコールにサプライズゲスト、野田洋次郎。音源Lensのドラムスは彼だという(クレジットには Drums"Lens" by DARMAN とある)。ツアーには間に合わなかったので、とent、OJ、DARMANのセッションが5分ほど。ちょっと不器用な、けれども同じ場所を目指していくような、温かい音だった。
 DARMAN退場、菅井さんが戻って最後の曲、Sleeping Ghost! 最後に来るとは。《We'll fly again / Stars all remain》(と聞こえる)の繰り返し気持ち良い。ふわあっと軽くゴーストになっていく。半分夢のように終演。そして熱が上がり直帰して爆睡。

 また何度でも観たい、ずっと包まれていたい空間だった。次はゆったり聴きたいけど、あの映像と照明がありつつ余裕あるハコってどこだ。ううん。や、でも、同じハコでもステージ見えなくてもきっと行くだろう。それくらい心地良い夜でした。


■セットリスト
(入場SE: No Tone)
01. 9646
02. Farewell Dear Stranger
03. pure river
04. Zoe
05. Water Screen
06. Do Not Adjust Your Set
07. Frozen Flowers
08. Airwalker
09. Dragon Fruit
10. Silver Moment
11. Lens
12. At The End Of The Blue Sky

EN.
01. セッション w/野田洋次郎
02. Sleeping Ghost

No comments

Post a Comment

© nmnmdr blog.
Maira Gall