November 11, 2011

People In The Box "Lovely Taboos release party"
@ Shibuya O-EAST

 「東京で、これだけ長いライブをやるのは久しぶりですね」。波多野MCの通り劇場編以来、全編エレクトリックだとファミレコリリースツアー以来か。待ちに待った(ほぼ)ワンマン。
 最高に楽しいライブだった!
 序盤のMCでハタノ氏「すごい楽しいっすよ」、Wアンコール前に「僕ら、演奏するのが好きなんです(少年みたいな笑い)」と言ってたように、3人の楽しさがそのままフロアに伝播してきたようだった。やたら楽しい。何なんだ。
 どこかのインタビューでライブについて「毒を擦り込む」という表現をしていたけれど、毒がこんなに楽しい自分が、皆が、おかしいのか。ピープル中毒の皆さんこんにちは。最高ですよね。

 オープニングアクトLAGITAGIDA、めちゃめちゃ格好良かった。記事分けて書く。
 いつものSE - Jim O'Rourke"And I'm Singing"が流れ出すと、期待と緊張の混じったあの独特の時間。幕が開き、海の底みたいな青いステージに3人が登場。「笛吹き男」で始まって、ああリリパだったなと思い出す。

 終始ダイゴマンから目が離せない。この人の鳴らすドラムは、今まで聴いてきたのとは別の楽器のよう。曲への関わり方が有機的。生命を「支える」のではなく「与える」「創る」感じがする。
 単純に叩いてる姿も格好良い。身体の全ての動きが音に変わる。とにかく音への色の付け方が細かくて、気付きと驚きと楽しさに満ち満ちていた。ドラムの勉強したい。今のセット(上手側横向き)で手元、あわよくば足元も見えるうちに。
 「旧市街」で音が抜けて、ん?と思っていたら、攣っていたのだそうだ。いたたたた。お大事に。
 旧市街、最後のサビ前でギターがブィーンと鳴るところ(音源では5分30秒過ぎ)だけ真っ赤な照明に変わったのがぞくぞくした。その後青系の照明に戻って《青空少しだけおかしくなったよ》! 痺れる。切り傷を撫でられているような気持ち悪さと気持ち良さが同居していた。とても良い意味で。

 いつもセットリストの予想が付かないピープル、今回は「見えない警察のための」が音源を聴いてから初だったので嬉しかった。笑い出したくなる躁の気持ち良さ。
 今夜は霧雨。それでなのか、こんな波多野MC「皆さん雨は好きですか? ……あんまり、な人が多いよね。でも、雨が好きな人もきっといると思うんですよ。次の曲をその人達のために捧げます」に続いて「土曜日 / 待合室」、そして「マルタ」→「ブリキの夜明け」! この水浸しな流れ秀逸。雨の日は今夜を思い出せばきっと持ち直せる。
 本編最後は「子供たち」。劇場編以来、ようやく聴けた。あの時は「市民」が衝撃過ぎて印象が薄かったけれど、合唱パート堪らなく良い。スリーピースなのにオーケストラの全員が揃って音を出した時みたいな、大きな一体感のまま一緒に音楽の高みへ行くような感覚。それがぷつりと途切れる音源は辿り着けないよう、わざと未完成のまま残されていて、観客が立ち会って音が最後まで鳴らしきられた時に初めて完成する曲のように感じた。充足感。

 アンコールで新曲! 「ニムロッド」初披露。リズミカルで楽しげな曲なのに、繰り返される歌詞《あの太陽が偽物だってどうして誰も気付かないんだろう》が引っ掛かる。結果、「市民」に似た攻撃的な印象。『Citizen Soul』きっとものすごく好みだ。
 そして「スルツェイ」。スルツェイ終わりが好きではない理由に気付く。《僕は悲しい口を閉じた》って悲しい終わり方だからだ。《「まだまだ君は生きなさい」って》というストレートな台詞が含まれているとはいえ括弧書き=距離があるし、全体に救いがない(盤では続く「JFK空港」で救われる)。iTunesの再生回数トップに近い曲だけどライブの締めにはきつい。ポジティブさばかり期待している訳ではないけれども。
 演奏は期待以上に素晴らしかった。

 追い出しのSEが流れ出してももやもやしたまま拍手を続けていると、ステージの照明が点いてほっとした。周りも同じく帰る素振りすら見せなかったのは、似たようなもやもやを抱えていたから?というのは自己投影のし過ぎか。
 ギターのハーモニクスが始まると静かなどよめき……「鍵盤のない、」! 昨年3月の渋谷AXからピープルのライブに行き出した自分は初めて聴いた。もう嬉しくてテンション上がり過ぎてよく覚えていないレベル。何度も支えてもらった曲が目の前で生命を持って奏でられる恍惚と幸福といったら!
 ふと疑問、なぜ《僕は悲しい口を閉じた》がだめで《君の心は鍵盤のようにバラバラになってしまったからね》は良いのか。だってあのアウトロ最高じゃないか、「スルツェイ」はすっと終わるし……とひとまず言い訳をしておく。

 最高に満ち足りたライブだった。以前は何だか物足りなさを抱えて帰ることが多かったのだけれど、何が変わったのだろう。彼らか自分か両方か。ともかく。改めて、People In The Boxに惹き込まれた夜。ありがとうありがとう。


■セットリスト
01. 笛吹き男
02. 完璧な庭
03. 水曜日 / 密室
04. レテビーチ
05. 見えない警察のための
06. 火曜日 / 空室
07. ストックホルム
08. 土曜日 / 待合室
09. マルタ
10. ブリキの夜明け
11. 市民
12. 天使の胃袋
13. 旧市街
14. 子供たち

EN. 1
01. ニムロッド(初披露)
02. スルツェイ

EN. 2
鍵盤のない、

November 8, 2011

凛として時雨 TOUR2011 "αβ+1"
@ 川崎CLUB CITTA'

 あっという間の90分、何もかも忘れて没頭した。時雨は相変わらずサディスティックで、刹那的で、集中力高くて、プロフェッショナル。最高のバンド。
 ライブのknife vacation、CDより遥かに好きだ。♪空中線に~の静けさ、間奏のドラムス、♪誰かが~からの345パートの盛り上がり、最後辺りでTKのシャウトもある。何気に時雨の好きな要素が詰め込まれてるな。moment A rhythm(short ver.)が聴けてとても嬉しい。この曲をライブでやってくれることが嬉しい。時雨自身が時雨の静の部分を大切にしているんだと思う。
 新曲は動→静→動な構成で《汚されてしまった》《i miss you》みたいに聴こえた。音源と次のライブに期待。
 「傍観」のラスト、TK繰り返し「消えたい」絶叫してギターめちゃくちゃに弾いてた。何度観ても観慣れない。舞台から去って残響が止まるまで呆然としてる。言葉が奪われてゼロになる。

 ライブに行く度に周りのノリに違和感を覚える。ただ暴れている人、ただ盛り上がりたい人が増えている気がする。静と動の両方を楽しむバンドだと思うのだけど。バンドの変化に自分が付いて行っていないだけなのか。
 書きたくなかったけど、TKにペットボトル投げ付けとかあまりにも酷かったので。

■セットリスト
01. Telecastic Fake Show
02. 想像のSecurity
03. COOL J
04. DISCO FLIGHT
05. I was music
06. knife vacation
07. a symmetry
08. ラストダンスレボリューション
09. ハカイヨノユメ
10. テレキャスターの真実
11. 新曲(i miss you)
12. moment A rhythm(short ver.)
13. illusion is mine
14. JPOP XFlile
15. nakano kill you
16. 感覚UFO
17. 傍観

November 3, 2011

D-FES★秋の大三角形
@ 大東文化大学 板橋キャンパス 体育館アリーナ

 体育館でのライブ、音響設備色々入ってすごくしっかりしていた。前方中央辺りだとライブハウスに劣らず。天井が高いからか響き方も面白かった。ちょうど中央上部にバスケットゴールがあり、ライブ中時々はっとした。学校だ!

■People In The Box
 開始と同時にまさかの圧縮、対バンならではで楽しい。ちょっと驚いたような波多野さん「あんまり押さないでね。怪我しないように」優しい。
 いつもセットリストが読めないピープル、今回は「6月の空を照らす」を入れてきた。聴いたのは2010年3月の渋谷AXぶりか。間奏の波多野さんに釘付け。手元から目が離せなくなる。何だあの動き何だあの音。何が起きているのか解らない。「市民」もすごかった。ライブだとダイゴマンに注目しがちだけど、ギターボーカルも言わずもがな素晴らしいのだ、と今更ながら実感。
 ダイゴマンMCで「シティズンソウル」という言葉を初めて生で聞いた。言い慣れてない感あり。1月なんてきっとすぐだね、楽しみ。

●セットリスト
1. 完璧な庭 2. She Hates December 3. ベルリン 4. 笛吹き男 5. 6月の空を照らす 6. 市民 7. 旧市街

■UNISON SQUARE GARDEN
 初見。格好良いバンド。それ以上でも以下でもなく。
 ベースの人の我が道を行く感すごい。自由過ぎる動きは鎖から解き放たれた中型犬のようで笑ってしまった。アンコールのMCも独特で「僕は教師ではなくましてや友達でも恋人でもない君達に教えられることなんて何ひとつない、でもステージに立っている僕が教えられることがひとつだけある。音楽って楽しいだろ!!」ライブで聞くと諸手を挙げて応えずにはいられないね。

October 31, 2011

ジ・アート・オブ・アルド・チッコリーニ 第2夜:リサイタル
@ すみだトリフォニーホール

 世界にはお前の矮小な想像力を遥かに凌ぐ美しさがある、と教えてくれたのがこの人の弾くドビュッシーだった。今でもそう思いたくなると聴き直す。という、自分にとって特別なピアニストであるチッコリーニの生演奏を聴くことが遂に叶った。
 ゆっくりとした足取りで舞台に現れ、拍手が終わってから着座するまでもゆっくりゆっくり。大丈夫?と束の間危惧したが、紡ぎ出される音は衰えを微塵も感じさせなかった。それどころか、高齢のピアニスト特有のあの悟りを開いたような世界が集中を少しも切らせることなく展開された。全ての音が確かな存在感を持って鳴らされる。有り体に言えば非常に丁寧な演奏で、それが最早博愛の域。ベートーヴェンピアノソナタ#31とか出だしの数秒で涙。アンコールで「愛の挨拶」始まった時の歓喜ときたら!
 アンコール後、スタンディングオベーション。ピアノのコンサートでは初めて遭遇した。確かに立ち上がって拍手を送らずにはいられない、本当に素晴らしい演奏だった。長生きして、またきっと来日してほしい。

■プログラム
クレメンティ:ピアノ・ソナタ ト短調 作品34-2
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 作品110
リスト:「神前の踊りと終幕の二重唱」S.436~ヴェルディ/歌劇《アイーダ》による
リスト:「イゾルデの愛の死」S.447~ワーグナー:楽劇《トリスタンとイゾルデ》による
リスト:「眠りから覚めた御子への賛歌」~《詩的で宗教的な調べ》S.173 第6曲
リスト:「パレストリーナによるミゼレーレ」~《詩的で宗教的な調べ》S.173 第8曲
リスト:「祈り」~《詩的で宗教的な調べ》S.173 第1曲

■アンコール
リスト:メフィスト・ポルカ
エルガー:愛の挨拶
グラナドス:スペイン舞曲第5番アンダルーサ(祈り)

October 30, 2011

波多野裕文「一日の孤独」
@ 晴れたら空に豆まいて

 波多野氏は豚に乗って登場、場内に豚を放ち、巧みに火を操る斬新なステージング。
 ギター一本と己の声で、プリンセステンコーも震え上がる異空間を創り上げたのでした。すげえええ!

 なんてね。

 とても和やかで、温かく満たされた空間と時間だった。ずっと記憶に残しておきたいので、覚えていることをできる限り書きつける。
 前日の公式ブログで「小音かつかなり渋い世界」と書かれていて、カバー多めかと思っていたが、未発表曲が沢山披露されて新しい手探りの世界だった。
 以下時系列で。歌詞、違っていたり混ざっていたりするかも。ご指摘歓迎します。

■登場
 楽しそう。挨拶の端々に笑みが混じって、客もつられて笑う。「何しよっかな」って既にゆるうい空気。
「Steve Jobsに黙祷しようか、30分間(笑)。やりたい人は後で一緒にやりましょう」

01. タナトス3号(仮)
《飛び魚跳ねるビルの街》《とんてんたんとんてんたんとん 大工は全部知っている》
「タナトス3号っていう仮タイトルで。あまりに酷いから、明日変えます(笑)」
◇未発表曲。『Lovely Taboos』に近い、中世ヨーロッパのような空気。「一度だけ」みたいなやわらかい手触り。《とんてんたんとんてんたんとん》が繰り返され、耳に残る。しっかり出来上がっていたので新アルバムの曲来た!と思いきや、仮タイトルというので違ったらしい。

02. かえるの王女さま
「何でだか『かえるの王女さま』ってすごく言いたい時期があって。かえるの王女さま。何でだか、解らないんだけど(笑)。で、アルバムのタイトルになってるんですけど。あんまり歌詞に多過ぎて、一部変えましたもん。そんな時に作った曲です」
《かえるの王女さま 君の心臓は楽器みたいだね》
◇未発表曲。これ? 王女を慕う臣下からのラブソングみたいだった。甘い。

03. やまいとオレンジ(長谷川健一カバー)
「何がいいってね、とにかくいい。何もかもいい。(きっぱり)」
「長谷川さんとは変な縁があって。僕の働いてた職場の同僚が、長谷川さんの親友っていう。そこから交流が始まったんですね。その共通の知人が面白い人で。部屋に、Sonic Youthのポスターが貼ってあるんですね。でも『俺はSonic Youthは聴いたことがない』と(笑)。ただ『格好いいから』って。ああ、全然ありだなあと思って」
「長谷川健一さんの沢山ある好きな曲の中でも『やまいとオレンジ』は自分にとって特別な曲で。聴いた時、本当に自分が書いたんじゃないかと思うくらいで。それを長谷川さんに言ったら……『何でなん』って」(会場爆笑)
◇裏声がずっと続くサビが新鮮。ギターと波多野さんの声で奏でられると、当たり前だけど印象が違った。原曲は重たくて冬の鈍い匂いがするけれど、波多野バージョンは浮遊感が心地良くて夢の中のよう。どちらも、とても良い。

04. 「すごい昔に作った曲」タイトル不詳
《穢れた体を拭い去るには 血を全て抜かねばならぬ》《この世界は美しい そして愚かで》《煙の街を旅しよう》《いつかは許されると思っていた 僕も 君も》
◇未発表曲。確かに詞が若い。でも世界観は変わらずで心地良かった。

05. コンコルド
《暗い闇の中から》《国際電話通じない》
◇未発表曲。「子供たち」の冒頭を思わせる、空がさっと引き裂かれるイメージ。この辺りで、未発表曲がどれほどあるのかと問い詰めたくなる。ブラックホールを覗いている気分。期待と畏怖と。

06. Little Sister(Rufus Wainwrightカバー)
◇あの声でなぞられる"And remember that your brother is a boy"がツボった。ルーファスといい長谷川さんといい、渋い男性ボーカリストが好みなのだろうか。

07. 笛吹き男
「僕、People In The Boxっていうバンドをやってるんですけど、(会場笑)……知ってるよね(笑)。それで、新しいシングルを出しました。『Lovely Taboos』っていう……知ってるよねえ?(笑) そうだよね」
「『Lovely Taboos』結構売れてます。あまり大きな声じゃ言えないんですけど。(客拍手)……大きな声じゃ言えないってことは、解ってるな? ツイートするなってことだ(会場爆笑)」
「何でああいう売り方なのかって、みんな疑問に思うと思うんですけど。USTで聞いてみてください」
「(終わった後)僕、笛吹き男、結構好きですよ。今まで書いた曲の中でも。自分で言うなってね(笑)。でも、ああいう曲はもう書かないと思います」
◇アコースティックだと一層切ない苦しい優しい。沁みた。自分もピープルの中でかなり好き。ツイートするなと言われたのでブログに書いてやる!けれど、大きな声で言えばいいのに。本当に本当におめでとう。もっともっと多くの人に聴かれるといい。愛されるといいよ。最後の「ああいう曲はもう書かない」がとても気になる。

08. 新市街
◇間奏のギターソロをtutulutululu tululululu...ハミングして、半分位で「つかれた……」会場爆笑。続きも頑張ってた。「ぱぁん!」(風船が空中高くで割れるようなふわっとした感じ)の後もハミングが始まり再び笑い。その後も《踊ろう朝まで》が何度も繰り返されて長く続いた。楽しい。

09. "One day I'll swallow your soul" (タイトル不詳)
「あ、そうだ。さっき作ったばかりの曲やろうかな」
◇未発表曲。歌詞は英語のワンセンテンスのみ繰り返し。フレーズも同じものが何度も繰り返され、最後の方で数回転調。飲み込まれる飲み込まれる。渦に吸い込まれていくような。弾き語りならではの感じだったけど、だからこそピープルで聴いてみたい。

10. 風が笑う
《新聞紙》《絵の具に溶けてしまいたいな》《死にとらわれるまで 死にとらわれるまでは》
◇未発表曲。いつの曲か言ってなかったけど、詞の質感は初期寄りだと感じた。「死にとらわれるまで」が何度も繰り返されていた。ふっと消えてしまいそうな、孤独な。

■リクエストタイム
 ワンフレーズだけのもの多し。沢山やったので解ったものだけ。
 リクエスト却下する理由にいちいち笑った:「知っている人は、歌詞を間違えると失礼だから……。歌詞問題がね」「それ、弾き語りできる?!」

・誰かの願いが叶う頃 - 宇多田ヒカル
 《あの子が泣いてるよ》 声がきれいだなあと改めて。
・きらきら星
 「きらきら星? 何それ? (客「ええー」) あっ、ああ、きらきらひかる~か」
 チューニングしまくって壊れたレコードみたくなっていた。斬新なきらきら星。「き、きー、き、き、きー、きー、きーらーきーら、きーらーきーらー、きーら、きーらーきーらーひーか、ひーかー、ひーかーるーおそらのほしよー……何だっけ。この後解んなくない?」終了。自分も解らなかったので調べたら、意外な出自で驚いた。
・Misstopia - THE NOVEMBERS
 「ノベンバはねー……あの4人じゃないとできないと思うよ」
 と言いつつ頭から少し。サビ《ああ君の小さな手》が飛んで、ふんふふふん♪ハミングになって終了。終演後小林さん来ているの気付いた。聴いていただろうか。
・Hyperballad - Bjork
 !!! リクエストした人に角砂糖を献上せよ!
 「久しぶりに新譜というものを買って(Biophilia)すごく良かった。全部ツボだった」
・The Stone - 小谷美紗子
 ワンフレーズだったけど「ギリシアの神殿」の一言が聴けて嬉しい。

11. 一度だけ
「一度だけって、いかにもやりそうじゃない?」
◇リクエストタイムからの派生。そう言いながら、フルでとても丁寧に歌ってくれた。

12. 土曜日 / 待合室
客「金曜日!」
「金曜日はねー、あのごきげんな2人がいないとね」
客「犬猫!」「6月!」「ブリキの夜明け!」「ヨーロッパ!」「月曜日 / 無菌室!」
「じゃあ、土曜日やろっか(笑)。何で訊いたんだってね、ふふ」
◇土曜日大歓迎。ちょうど雨の日。バンドとはまた違うところでぞわぞわした。

13. JFK空港
「JFK空港という曲があって。歌うのが大変なんです。……あの、歌うことって、すごく大変なんですね、僕にとって。自分が何者かっていうのがよく解っていないんですよ。自覚的じゃない。……何が大変かって言うと……(長い沈黙)あの、うまく言えないことは言うもんじゃないね! 区役所の何とかセミナーに言ってくる。『自分の気持ちをうまく伝える』、縮める術を学んできます(笑)。JFK空港という曲も、すごく大変で。何が大変かって、喋り出すと一時間くらいかかるな。でも僕、一生歌うって決めたんです。……決めたから(会場拍手)や、そんな、もったいない」
◇MCずしんと来た。「一生歌うって決めたんです」の覚悟。圧倒的な未来。それはきっと「生き続ける」ってことと同義。置き去りにされたような気持ちもある。
◇アレンジにやられた。朗読パートから、伴奏のギターがインプロビゼーション。不穏で狂っていてめちゃくちゃなフレーズ。それに淡々と早口の歌詞が乗る。この時点で鳥肌。そして、不意にギターが止まり《でもどうか諦めないで だって僕たちはまだこの世界に産まれてはいない》! 再びやさしいギターに戻り《荒れ放題の庭で~》。ギターに乗せてスキャットが長く続いて、あの賛美歌的フレーズで終わり。やられた……。

■アンコール
「恐縮です(笑)。そうだよね、有り得るよね。何も考えてなかった。どうしようかな」
 リクエスト募るも、「歌詞問題」ゆえに長く続かず。
「(客「ユリイカ!」)じゃあユリイカやろう。ユリイカ、でも歌詞がね……出てくるまで時間がかかる」
 危惧していた通り「明け方の僕らと~」以降が飛んでハミングになり、「これはひどすぎるな!(笑)」と終了。
「自分の曲でよくあるんですけど、歌ってると、作ってた時の第二候補、第三候補が浮かんできて、こう(片手ずつ詞を浮かべる振り→近付けて衝突)、事故」(会場爆笑)
「じゃあ月曜日やる! 何か妥協案みたいだな、じゃあ月曜日(笑)。何かリクエストありますか。や、待って、締めくらいちゃんと自分で考える。窮地に立たされているな」
 ぐだぐだいいよいいよ。

EN. 犬猫芝居
◇うまいこと締めた。公演名「一日の孤独」だからね。


 書き過ぎた気がするし、書き忘れた気もするので、後で推敲します。取り急ぎ。

October 25, 2011

salyu×salyu -話したいあなたと- @ Zepp Tokyo

 salyu×salyuの企画。Zeppが8割方埋まっているのがすごい。

■青葉市子
 初見。ひとりで弾き語り。この後の二組にも掻き消されず、強い印象が残っている。
 透明感ある声と独特の詞。きれいな声、メロディーに乗ったフレーズ《あなたの秘密を暴いてあげましょう / 仮面の下は恐ろしい顔 皆に見せてあげて》など、ぞくり。
 小さな女の子がひとりAXの舞台に現れ、ギターを抱えて歌う。大丈夫か、という心配はいつの間にか消えていた。緊張も物怖じもせずただ弾いて、歌っているようだった。21歳らしい。とても気になる人。
 終演後CD買おうと思ったら売り切れ。惹かれた人が沢山いたんだね。

■EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX
 初見。とにかく楽しかった! 魅せるショウ。ハロウィンパーティーに迷い込んだみたい。曲全然知らないのに、テンション上がりまくって終わる。時々こういうの観られるとすごくいいな。
 Salyuが「私の恋する女の子、よっちゃん!」と紹介していた。これが女子が惚れる系女子か。納得の格好良さだった。

■salyu×salyu
 初見。小山田さんとドラムス大野由美子さんが参加して、アレンジが面白かった。salyu×salyuシスターズの生コーラスもすごかった。ここまで再現するか、というのと、目の前で声が重なっていく迫力。というところはありつつ、CDのあの作り込まれた音のクオリティを超えるのは難しいのかなと感じる。最近のSalyuソロよりもsalyu×salyuは個人的にとても好きだけれど。
 「奴隷」はすごく良かった。テンションの上がる曲はライブに合うのかもしれない。Zepp Tokyoでスタンディングだったせいかも。いつか座ってのんびり聴いてみたい。

October 22, 2011

GARDEN Re-Boot!! Anniversary event Premium Acoustic & Electric Night
@ 下北沢GARDEN

 ガーデンのリニューアルオープンを記念した一連のイベントのひとつ。
 初ガーデン、煉瓦を模した壁が洒落た印象。音は期待したほど良くはなく、気になって苛立つようなこともなく。ともあれガーデンという単語が楽園のような響きで昔から好きなこともあり("The Secret Garden"の影響に違いない)、好きな方のハコ。


■小谷美紗子
 数年前Salyuとの2マン、トリオ構成で観て以来2度目。ソロピアノでは初。
 初期Coccoを意識したのか女の情念系の曲が多い。何か(ひょっとすると真実に似た)大きな塊を口に押し込められ、飲み下すことを強制されるような時間。嫌悪感ではなく、苦しくはあるが、その苦しみを与えてくれる人をずっと待っていたような気持ち。比喩が過ぎる?
 この人が歌っている、そのことにこそ何より励まされる。そんな歌い手さん。「消えろ」爽快で良かった。

●セットリスト
1. 街灯の下で 2. アイシテイルノニ 3. 雨音呟く 4. こんな風にして終わるもの 5. 生けどりの花 6. 消えろ 7. 3月のこと


■suzumoku
 初見。ドラムとベースを引き連れての演奏。
 森ガールみたいな名に反して熱い男だった。pe'zmokuの群像劇ぽさがなく、世の中への反感をバネに壁をぶっ壊していくような、ギターを武器に闘ってるような印象。


■Cocco+長田進
 ものすごく良かった。セットリスト素晴らしい。ベスト盤ツアーを補完したB面集的な曲群、まさにこれらが聴きたかった。ツアーとこの公演を合わせてようやく歌うたいCoccoの現在の全体像が見える。情念系の筆頭に挙げられる人だろうけど、昔から穏やかな幸福や世の平和を探す歌を幾つも歌っている人、優しい人、他者の痛みを自分のものとして感受する人、だ。
 カバーを2曲やったのは驚き。「なごり雪」はCoccoの真っ直ぐな声の良さがぐんと際立っていたし、「渚のバルコニー」は何より可愛らしく楽しそうで良かった。
 ツアーでも演奏された「Rainbow」、今のCoccoにとってまた特別な意味を持つのだろう。「風邪引くなよー」って心配そうな声音で言ってくれたが、あなたの健康こそ心配だ。出会って10年くらいになるけど、まだまだCoccoを聴いていたい。

●セットリスト
1. Heaven's Hell
2. 強く儚い者たち
3. ジュゴンの見える丘
4. なごり雪(アリスカバー)
5. 渚のバルコニー(松田聖子カバー)
6. 絹ずれ~OKINAWA~
7. 鳥の歌
8. Rainbow

●MC
「あっという間に、冬です。今年は春がいつ来たか判らん内に終わってしまって、クリーニングに出しそびれた服を、また……着ることになるな。笑」
「訪れる冬がみんなにとって、私達にとって、改善と進歩のある冬だといいなあと思う。風邪引くなよー。こーの腹巻きには、カイロ入ってます」

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Maira Gall