March 15, 2012

People In The Box 『Citizen Soul』 release tour
@ 仙台CLUB JUNK BOX

 熊谷、横浜から3週間空いて仙台。
 ライブは生き物なのだと思った。奏者の状態がダイレクトに音に出る。生き物だから強いところも弱いところもあって、今夜は後者が目立っていた。その分前者も際立って感じられはした。弱さから立ち直ろうとする様が今夜の見所、魅力と映る。何度も聴いているからその感じも楽しめたけれど、初見の人がいたら、あんなもんじゃない、って言いたい。
 後方で観ていて、全体的に音圧低く感じられたせいかもしれない。アンコール前ボーカルの音調整していたし、やっぱり音響的なものか。特に前半、体調良くないんだろうかって心配になるほど声とギターの気迫が感じられなかった。ドラムスも時折同調してしまったようによろけたり音抜けたり。そんな中、ベースの安定感にほっとする。演奏がよろめいても早く立ち直れるのは福井さんあってこそだった。
 珍しくちょっと辛口。だけど、それに負けないくらい良いところも沢山沢山あった。

 ポエトリーリーディング、だいぶ馴染みのフレーズが増えた。
 《氷河期はまだだ》という一節から、生物学《氷河期は始まったばかりだ》、沈黙《氷河期だ 踏みしめて歩け》が想起される。『Citizen Soul』よりも前の世界、引いては人間社会が成立する前の状態を描こうとしているのか。と思いきや《スーパーマーケットはひとつのフラクタル構造を描いている》《今 僕達の体はぶるぶると震えている 3万年前の地球のように》というフレーズもあるので、昔に戻ろうってことではなくて、本来性を現在に取り戻そうとしているような。ラストの汽笛《それで全ては元通りさ》にもそんな志向がみられる。
 とか考えている。個人の感想です!

 セットリスト、本編は横浜から二曲交代。「見えない警察のための」が「ユリイカ」に、「ブリキの夜明け」が「どこでもないところ」に。
 あちこちでイントロのギターの遊びが面白い。「どこでもないところ」冒頭に「天使の胃袋」みたいな高周波な音を弱めに長く差し込んでいたり。音を楽しんでる感じが伝わってくるようで、すごくテンション上がる!
 「技法」《「わたしもだまされているのかしら」》でベースがうねうねするの堪らない。新譜のベースは全部良くて、好きなフレーズを挙げるときりがない。奏者が変わったことを差し引いても、ピープルで一番変化しているのはベースだと思う。
 「汽笛」順調に進化していて嬉しい。聴く度にエネルギーが増えている。ここに来て波多野さんの声が力強く迫ってきた。「透明感のある少年声」と言われる声で、それもすごく好きだけど、この曲には力強さが似合う。
 アンコールはまたがらりと変わって「マルタ」→「天使の胃袋」→「鍵盤のない、」。津波を連想させる「マルタ」を仙台で演奏することに驚いた。音圧が本編より更に下がって大人しく、丁寧に、撫でるように聞こえたのは意図的なものだろうか。色々考えている内に「天使の胃袋」が始まって、そういうことか、と鳥肌。《もうすぐトンネルを抜けるよ 光り溢れ》で「マルタ」の回収を試みたと読む。その流れで聞いた「鍵盤のない、」の救済感すごい。歌詞は死の匂いが濃いのに、このまま生きていていいんだな、とか思う。アウトロの切実さにぶっ殺されて終わった。


■セットリスト
01. 沈黙
02. 笛吹き男
03. 市民
04. 親愛なるニュートン街の
05. ユリイカ
06. ペーパートリップ
07. 技法
08. 犬猫芝居
09. 冷血と作法
10. どこでもないところ
11. ニコラとテスラ
12. 月曜日 / 無菌室
13. はじまりの国
14. スルツェイ
15. ニムロッド
16. 旧市街
17. 汽笛

EN.
01. マルタ
02. 天使の胃袋
03. 鍵盤のない、


■グッズ紹介MC ※全部ドヤ顔
ダ「この商品名、皆さん初めて聞くかもしれません。ポーチ、と言います!(会場笑)
  僕はドラムスティックを入れて使ってます。波多野くん、MacBook入れたりね」
ハ「牛タンが入ります」
ダ「牛タン!笑」
ハ「伊達政宗も愛用していたという」
ダ「掘り出し物だな!」

March 3, 2012

ent "Entish TOUR" @ 代官山UNIT

 超満員のUNIT。開演ぎりぎりに入ったらステージほとんど見えず。生音を楽しみながらモニター観たり、時々舞台に目をやったり。
 何より、照明と映像のビジュアルエフェクトが素晴らしかった。個人的にはこれまで観たライブで一番。照明がすごい凝りようで、一曲一曲、フレーズ、音毎に丁寧に考えられていた。映像はストライプ模様が下から上へ動き続けたり、空と雲をイメージしたような抽象的な形が流れていったり、シンプルかつセンス良い。
 ソロプロジェクトent、どういう構成でライブするのかと思ったら、こんな。
 ギター&ボーカル:ent、ギター:大山純、ドラムス&マニピュレーター:菅井正剛(、映像:小嶋貴之)
 音とても良かった。打ち込みや既成の音が多く使われつつ、そこに乗る生きたギターと声は時に温かく時にエモーショナル。違和感ないバランスはさすがレコーディングエンジニア菅井さんの技か。そこにあの照明と映像! ビジュアルはサウンドを引き立て、サウンドはビジュアルを引き立てていた。完璧。完璧である。後はステージが見えれば、言うことは、ない……。

 『Entish』を基調に、『Welcome Stranger』からも沢山聴けて嬉しい。基本はentの穏やかかつ冷静なあの音源の空気そのままなんだけど、それらが立体的に広がる快感といったらない。脳に直接作用してくる音達。
 Do Not Adjust Your Set飛び抜けてエモくなっていた。ライブ映えすごい。
 「言葉で何かを伝えることはとても難しい。人によって言葉の指す意味が違うし。なんてことを思っちゃいます。笑 けど、それでもありがとうとか、好きだよとか、言葉で伝えるってことは必要なんじゃないかなあと思って。それを日本語で詞にした曲をやります」という、ソシュールもウィトゲンシュタインもとりあえずどうでもいい、みたいなMCの後にLens。きっとやってくれると思っていたし、聴きたかった曲。音源よりもっとやさしく、ずっと力強く鳴っていた。ありがとうありがとう好きです。
 アンコールにサプライズゲスト、野田洋次郎。音源Lensのドラムスは彼だという(クレジットには Drums"Lens" by DARMAN とある)。ツアーには間に合わなかったので、とent、OJ、DARMANのセッションが5分ほど。ちょっと不器用な、けれども同じ場所を目指していくような、温かい音だった。
 DARMAN退場、菅井さんが戻って最後の曲、Sleeping Ghost! 最後に来るとは。《We'll fly again / Stars all remain》(と聞こえる)の繰り返し気持ち良い。ふわあっと軽くゴーストになっていく。半分夢のように終演。そして熱が上がり直帰して爆睡。

 また何度でも観たい、ずっと包まれていたい空間だった。次はゆったり聴きたいけど、あの映像と照明がありつつ余裕あるハコってどこだ。ううん。や、でも、同じハコでもステージ見えなくてもきっと行くだろう。それくらい心地良い夜でした。


■セットリスト
(入場SE: No Tone)
01. 9646
02. Farewell Dear Stranger
03. pure river
04. Zoe
05. Water Screen
06. Do Not Adjust Your Set
07. Frozen Flowers
08. Airwalker
09. Dragon Fruit
10. Silver Moment
11. Lens
12. At The End Of The Blue Sky

EN.
01. セッション w/野田洋次郎
02. Sleeping Ghost

February 22, 2012

People In The Box 『Citizen Soul』 release tour
@ club Lizard YOKOHAMA

 熊谷に続き、観てきた。やっぱり今のピープル凄い。あるいは今のピープルへの自分の感応ぶりが半端ない。あの音と血が繋がっているんじゃないかって錯覚さえ覚える。「新しい病気」※は難治。
 ※2012/1/25 J-WAVE USTでの福井氏の発言

 ポエトリーリーディング、始まりは《朝が来て、君は目覚めた / そして長い欠伸をする》、結びは《どなた様も、今という瞬間を、どうか取り損ねませんように》でした。多分。あと《レディースエンジェントルメン、『Citizen Soul』release tourへようこそ》ってツアータイトルも組み込んでいた。
 主音はギター。弾き語りで使用しているものと同じ? 不穏な音の連鎖に弾き語り「JFK空港」の語り部分が想起される。波多野さんが全て、あるいは大部分、ひとりでつくっているように思える。詩が先、音が後か。
 《食べろ、食べろ、食べろ、食べろ》
 脅迫的で、呪いのようで、ポップで元気の出る、倒錯的なフレーズに目眩。

 セットリストは熊谷とほぼ同じ。「技法」→「冷血と作法」の間に「犬猫芝居」が加わり(2/22猫の日ゆえか)、「木曜日 / 寝室」が抜けた。
 アンコールはがらりと入れ替え。「日曜日 / 浴室」朝ふっと聴きたいと思ったから嬉しかった。我儘を言えば、順番「ベルリン」→「日曜日 / 浴室」→「バースデイ」だったらもっと痺れたと思う(《わたしのいのちを、君にあげる》→《今日は君のバースデイ》の流れを成した2010年野音は神)。
 演奏良かったけれど、彼らのベストアクトではない。ギター二度入りミス→やり直しを筆頭に、波多野さんに限らず、聴いていて「あれ?」となる箇所がこれまでより、熊谷よりも多かった。ツアー序盤だからか、ワンマンだからか。聴き過ぎて評価が厳しくなっているのか。対バンの緊張感があれば、きっと凄まじいライブになる。

 「見えない警察のための」曲も詞もライブでリアルに迫ってくる感覚も、全て好き。《少し浮かぶ》で本当にふっと体が軽くなるのはいつも不思議。ふわっとしたまま激しい音の渦に飲まれ、言葉で自由と束縛のがんじがらめにされるのは堪らなく気持ち良い。おそろしい曲。
 本編の折り返しに位置する「冷血と作法」がやはり肝。緊迫感すごい。3.11を受けてつくったと言われても納得しそう。抗えない大きな塊と相対したような。最後「飛ーぶっ!」って「ぶ」にかけて音程上がる歌い方好き。
 「月曜日 / 無菌室」個人的に詞の一節がつらくてどうしても苦手なのだが、ドラムスの安心感に気付いてようやく救われた。なぜダイゴマンの音ってあんなに血が通っているんだろう。無菌室に残された僅かな、確かな希望のよう。
 「汽笛」アウトロが良過ぎる。波多野さん早々にスキャット切り上げ、メンバーと向き合って演奏。3人の音に乗って汽車が進んでいく、そのこと自体が貴い。その先にうつくしい未来が広がっているような気がしてくる。圧倒的な肯定に共感してしまいそうになる。もっともっと育ちそうな曲。音源だとベースラインがすごく好きなのだけど、聴いた位置のせいかギターとドラムに埋もれ気味だった。
 この日の本編締めはダイゴマン「ありがとう!」。お礼を言うのはこちらである。生へのリアルな感応に涙が抑えられなかった。ありがとう!!


■セットリスト
01. 沈黙
02. 笛吹き男
03. 市民
04. 親愛なるニュートン街の
05. 見えない警察のための
06. ペーパートリップ
07. 技法
08. 犬猫芝居
09. 冷血と作法
10. ブリキの夜明け
11. ニコラとテスラ
12. 月曜日 / 無菌室
13. はじまりの国
14. スルツェイ
15. ニムロッド
16. 旧市街
17. 汽笛

EN.
01. 日曜日 / 浴室
02. ベルリン
03. バースデイ


■MC備忘
・横浜
は「横浜っていつぶりだっけ? つまり、最後にしゅうまい弁当食べたのはいつだっけ?」(会場笑)
客「Ghost Apple!」「unkie!」 ※GAツアーで対バンしたらしい
は「ゴォストアップルゥ!? うそぉ?」
だ「いや、そうですね。(会場笑) unkieとやったのが最後。ワンマンは初だよね」

・遠く
だ「今日一番遠くから来たって自信ある人ー! 手上げて?」
(誰も上げない)
だ「じゃあ、北海道! 沖縄!」
(誰も上げない)
だ「うん、今日こんな感じね!」(会場笑)
は「もっと遠い、架空の国から来た人とか、いるかもしれない」
だ「じゃあ、ちょっとその国に名前付けて」
は「えー、……しゅうまいランド」(客失笑)
は「今のね、35点だな。100点満点中35点。はは(笑)」

・乱視
(ダイゴマン乱視がきついという話の後)
だ「乱視に似合う曲やります」→「ブリキの夜明け」

・入りミス
(アンコール一曲目、ギター出だしぐだぐだで本日二度目の中断)
は「あーごめんごめんごめん、」
(客笑ってブーイングしたり拍手したり盛り上がる)
は「るっせえ! 何が悪い! やり直して何が悪い!!」

February 18, 2012

People In The Box 『Citizen Soul』 release tour
@ 熊谷HEAVEN'S ROCK VJ-1

 まとまらないまま書いていきます。いつもより感覚的な気がします。

 貴いライブだった。ピープルの3人が居て、音楽が生まれて、その場に自分が居ることが、貴いと思った。
 「今のピープル見逃すな」の意味がよく解った。気迫半端ない。テンション高い。がむしゃらにやってるのではなく、音の底にテンション=緊張がぴんと張り詰めている。(時に緩むのはツアー序盤だから、か)
 すばらしく相性の良いアンサンブルに育った。同じタイミングで呼吸するよう努めるタイプではなく、互いの呼吸に呼応していく、その様が音に成っていくような。一瞬一瞬を舞台にしたインスタレーションのような緊張と危うさの上にこのバンドが成り立っていることを、貴いと思った。出来上がっていく音楽はエネルギーに溢れていて、やはり圧倒される。とはいえ特に新譜の曲、まだまだ伸びしろがありそうで楽しみ。

 オープニング、ポエトリーリーディング復活! 歓喜! 日比谷野音以来か。
 詩に音が付いていた。ギターでもベースでもドラムスでもない音が幾つも使われていた。このために録られたらしい。民族楽器ぽいもの(無知な表現ですみません)、エレクトロニカみたいな音、ピアノ! メロディーのない音の重なり合い。自由で、うまく言葉に引っ掛かって、気持ち良い音だった。3人でつくったとしたら素敵だ。
 《朝が来て、君は欠伸をする》で始まる。喉を通って胃に入って血を巡り体の中を書き換えてゆくような詩。その作用は浄化ではなく、ピープルの世界への導入に留まらず、変化を、成長を促す。波多野さんの詩はまだ進化する。こわい。楽しみ。
 結びは《ようこそレディースアンドジェントルメン、これからも君は沢山のものを飲み込むだろう。それがたまたま今日はPeople In The Boxであったに過ぎない。どなた様も一瞬たりとも取り零されませんよう》みたいな。明確なライブ主催者としての語り、客への言及は初では。それだけ距離を詰めてきたのは必然だと思う。『Citizen Soul』のためのツアーの。
 滔々と流れるあの声はただただ心地良い。バスタブに張られた、体温より少し高い熱をはらんだ湯のよう。ずうっと浸っていられる。
 CD/DVD/Blu-ray何だっていいけど、何らかの形で記録されますように。

 入場SEは変わらずJim O'Rourke"And I'm Singing"。引き継がれるものもある。

 本編が「沈黙」に始まり「汽笛」で終わること、その他新譜の曲が全て演奏されること、は予想通り。その他は面白い繋ぎ方してきた。「親愛なるニュートン街の」→「見えない警察のための」(→「ペーパートリップ」でひとつのフレーズになるのも面白い)、「技法」→「冷血と作法」で韻を踏んだり。「木曜日 / 寝室」からの「ニコラとテスラ」好き。あやしい音の渦にぐるんぐるん飲み込まれていく感覚が癖になりそう。
 「ペーパートリップ」「はじまりの国」両方入れてきたのは驚いた。どちらも始点の曲。新たに息を吹き込まれたことが嬉しい。一番の驚きは「冷血と作法」久々。2010年末のイベントで締めに演奏されて以来では。あの単語が入っているから自粛していたのか。とんでもない迫力を携えて戻ってきた。
 「スルツェイ」のかなしさが「ニムロッド」に回収される流れは鳥肌……やられた。
 「汽笛」やっと聴けた。あの終わりの後どうするのかと思ったら、波多野氏「People In The Boxでした」シンプルに締め。文字だと素っ気ないけどあの17曲の後に言われたら、そうだよお前らがピープルだよ!うわあああピープル!!すげえええ!!!みたいなテンション高い=興奮した人が頭の中で騒ぎ出すよ。※個人の感想です
 アンコールは本編の余韻と共に。「ストックホルム」緊張を一気に解いてくれてとても良かった。

 MC、ご当地ものでコミュニケーション図ってくれるのが優しい。けれど今回は、演奏!演奏してくれ!と思った。とにかく今の彼らの音が聴きたかった。とか言ってあのユーモア溢れるMCも大好きなので、ただの我儘である。
・「ブリキの夜明け」前
 は「体が温まってきたところで……皆さんを、寒さに連れ戻したいと思います」
 客「「「?????」」」
 は「あの、そんなはてなって顔しないで。(会場笑) ふつうに一曲やるだけだから」
・グッズ紹介
 公式ブログに載っていた、ダイゴマンがポーチにドラムスティック収納するのを再現(? 多分、よく見えず)
 は「あとね、ポーチの中にポーチを入れるってのも、ありです。」
 リアルに(お 前 は 何 を 言 っ て い る ん だ ?)ってなり、ちょっとして意図が解って噴いた。終演後ポーチ売り切れててまた笑った。

 ツアー初見だからか、大きな枠組みを追う感想になった。オープニングに感銘受け過ぎていて我ながら引く。気が変わったらリライトしたい。
 あと何公演か行くので、彼らのパフォーマンスの変化と自分の受容の変化が楽しみ。

■セットリスト
01. 沈黙
02. 笛吹き男
03. 市民
04. 親愛なるニュートン街の
05. 見えない警察のための
06. ペーパートリップ
07. 技法
08. 冷血と作法
09. ブリキの夜明け
10. 木曜日 / 寝室
11. ニコラとテスラ
12. 月曜日 / 無菌室
13. はじまりの国
14. スルツェイ
15. ニムロッド
16. 旧市街
17. 汽笛

EN.
01. 火曜日 / 空室
02. ストックホルム
03. 完璧な庭

February 17, 2012

THE PAINS OF BEING PURE AT HEART
@ 渋谷CLUB QUATTRO

■WEEKEND
 サポートアクトとしての出演。3人編成らしからぬ音の密度。シューゲイザーらしいノイズにまみれていて気持ち良かった。音が途切れることなく連綿と続いて、曲の切り替わるタイミングの解らなさもシューゲぽい。ゆえにどれだか不明だけど、すごく格好良い曲があった。どれだろう……。音源聴いてみようかな。

●セットリスト(PA卓にあったもの)
1. New Fast (Right Behind You) 2. End Times 3. Afterimage 4. Sweet Sixteen 5. Hazel 6. Age Class 7. Coma Summer


■THE PAINS OF BEING PURE AT HEART
 良い意味で予想と違った。気迫すごくて格好良かった! ライブはシューゲ要素が引かれてギターポップス寄り。ギタボKipのフロントマン然とした在り方のせいもある。彼がメンバーを、客を、引っ張って場をつくり上げる先導者の役割を大きく担っていた。
 バンド名の通りグリーンな感じ、思春期の純粋さや痛さが溢れてくる感じが良い。懐かしい。少しずれたら途端に崩れてしまいそうな危ういバランスで未完成ゆえのうつくしさを保っている様そのものが思春期的。不安定な魅力。悲鳴のようなポップス。何だろうかあのバランス。
 Strangeずっと期待してたら最後の最後にやってくれてすごく嬉しかった。アンコール一曲目ContenderをKipがソロで演奏したのはにくい、好きにならざるを得ない。2ndからもうちょっと聴きたかったとは思いつつ、1stの曲も大好きだ。また観たい。

●セットリスト
01. This Love Is Fucking Right
02. Belong
03. Higher Than The Stars
04. The Tenure Itch
05. Heart In Your Heartbreak
06. Say No To Love Falling Over
07. Come Saturday
08. Young Adult Friction
09. A Teenage In Love
10. Heaven’s Gonna Happen Now
11. The Pains Of Being Pure At Heart

EN.
01. Contender
02. My Terrible Friend
03. Everything With You
04. Strange

February 11, 2012

青葉市子 独奏会 @ 原宿VACANT

 salyu × salyuのイベントで知った青葉さん。ようやく単独公演を観ることが叶った。
 VACANT2階、ログハウスのロフトみたいなロハス空間に席は100ほど。前半分は座布団、後ろ半分は雑多な椅子(パイプ椅子+座布団、ヒヤシンス編みのチェア、ベンチなど)が並ぶ。友達の家に来たようなくつろぎ感。

 椅子のひとつに座って観て、聴いていた。ふしぎな集会に参加しているようだった。
 だぼっとした白のチュニックワンピースを着て、豆電球のようなやわらかい光とその影の中、ガットギターを鳴らして歌う青葉さん。を微動だにせず眺める観客。これは何なんだろう、と頭の半分でぼんやり思いながら聴く。

 声が好き。ライブでは音源よりもぶわっと広がって、包まれる感覚が心地良い。Lily Chou-ChouやNancy Elizabethに似た、エーテルを湛えた、声で、でも彼女達よりあたたかい。Kelly Sweetのように優しいけれど、そこまで甘ったるくはない。Joni Mitchellほど伸びやかな風でもなく、さっき殻を破って産まれてきたような、手探りでひとつひとつ確かな音を見つけて、辿りながら進んでいるような感じ。
 と、好きな他の女性歌手と比べてみたけれど、あの曲は、詩は、どれとも比較にならない個性を持ってる。そこがまた好きなんだろう。
 「原子力発電所が主人公」という「IMPERIAL SMOKE TOWN」、「その続編を作りました」という「2027年、火星に移住してそれからの歌(仮)」がすごい。「日時計」もすごい。どんな構成になっているのか最早解らないが、本を一冊読み終えた時の没入感、浮遊感が残る。
 と思いきや「おもいでカフェ」みたいな和やかな歌を届けてくれたりもする。
 「奇跡はいつでも」「ひかりのふるさと」も聴けて嬉しかった。アンコールで「生まれてきて、嬉しいです」と話してからの「ひかりのふるさと」、とても良かった。冒頭、つまんだ砂をステージから客席へ零すような仕草をしていたのは、ひかりを分けてくれたんだろうか。繰り返される「きらきら」があまりにやさしくて泣いた。

 同じ時代に生まれてきて彼女の歌が聴けることを嬉しく思う。
 10年後、20年後、50年後までも、とても楽しみな人だ。

 1ドリンクでジンジャーエールを頼んだら、ウィルキンソンの瓶が出てきた!
 本当に嬉しかったのでまた行きたい。


■セットリスト
01. かなしいゆめをみたら
02. レースのむこう
03. 私の盗人
04. IMPERIAL SMOKE TOWN
05. 2027年、火星に移住してそれからの歌(仮)
06. 灰色の日
---
07. 裸足の庭
08. 日時計
09. おもいでカフェ
10. 奇跡はいつでも
11. 重たい睫毛

EN.
ひかりのふるさと

February 4, 2012

AVRIL LAVIGNE THE BLACK STAR TOUR
@ さいたまスーパーアリーナ

 1st~2ndの頃よく聴いていて、ようやく初見。最高にキュートで、予想を遥かに超えてパワフルで、そう来るかってサプライズもあり。客を楽しませようって気持ちがいっぱい詰まっていて嬉しかった。
 その最たるものが冒頭の和太鼓コラボ。一曲目Black Star終わってステージが明るくなると、並んだ3つの和太鼓と日本人プレイヤー。和太鼓ドラミングがしばらく続き、What The HellでAvrilバンドとコラボ! 日本との融合を試みるような演出が嬉しい。それにしては、日本人なのに自分和太鼓に馴染みないなと思ったり。
 「ひとりひとりの顔が見たいから、ライト点けて!」ってステージ明るくさせて、客と目線が合うように屈んでにこにこして顔を眺めたり。本編ラストの曲でステージから降りて、結構長く客と触れ合ったり。演出でも嬉しい。

 1stの曲沢山聴けて嬉しい。「嬉しい」ばっかりだな。
 最近の曲ではピアノに腰掛けて歌われたAlice! グランドピアノに乗る猫みたいなキュートさと気まぐれさ、堪らん可愛い。しかも曲が少女像の代表格と来てる。ぴょんとピアノから飛び降りたのも可愛いいい。
 最近は基本ビッチ路線で軽いと思っていてすみませんでした、恋するかと思ったGirlfriendSmileギターのお兄さんに後半の《You know that I'm a crazy bitch》→《I know that you're a crazy bitch》に変えて言わせる演出笑った。最後ビンタの素振り可愛い。
 しかし軽いだけじゃない。本編最後のI'm With Youが化けてびっくり。ずっと「私と誰か」の小さな世界観で捉えていたのだけど、ほぼ満員のアリーナいっぱいに響き渡る《I'm with you》の叫びは世界がひとつになっていくような壮大ささえ湛えていた。すごい振れ幅。
 途中声出づらそうだったけれど、アンコール一曲目のアカペラWhat The Hellはすごかった。あの華奢な体のどこから、あれ程の力強さが生まれるのか。
 そして最後の最後にComplicated、10代の頃のグリーンな思い出が蘇る……!

 ガールズロック数あれど、Avrilが抜群に好きだ。自分の可愛さを理解し、いざとなったら誰かに守ってもらえることを強かに確信した上でパンクに闘おうとする女子堪らん。全篇に漂う「無意識だけど女を演じてる感」が面白い。
 だけどそんなあれこれはライブ始まったらどうでも良く、ただただ可愛かったです。Avrilは俺の嫁。


■セットリスト
01. Black Star
02. What The Hell
03. Sk8er Boi
04. He Wasn't
05. I Can Do Better
06. I Always Get What I Want
07. Alice
08. When You Are Gone
09. Wish You Were Here
10. Unwanted/Musical Piece
11. Girlfriend
12. Airplanes
13. My Happy Ending
14. Don't Tell Me
15. Smile
16. I'm With You

EN.
01. What The Hell(acapella)
02. I Love You
03. Complicated

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Maira Gall